見積への返信
相見積もりの断りメール|他社に決めたとき・再提案を断る例文
文例・判断手順は編集上の提案です。実際の相談記録や専門家の個別助言ではありません。作成・出典・更新の方針
まず、結論
相見積もりの断りメールは、対象の案件、見積作成へのお礼、今回は発注しない結論を伝えます。他社に決定済みなら、値下げ待ちと誤解される表現を避け、依頼していた再見積もりや商談があれば、その扱いも一緒に連絡します。

文面を書く前の判断
選定は完了していますか?
- 他社に決定した今回は発注しない結論を返し、追加提案を希望するような理由は足しません。該当する本文へ →
- 社内承認待ち断りではなく確認中の返事にし、次の状況報告日を示します。該当する本文へ →
- 計画を中止した他社決定という理由は作らず、残っている再見積や訪問を確認します。該当する本文へ →
発注や有償の調査を依頼済みなら、まず契約・依頼内容と担当者を確認します。
相見積もりをお願いした会社へ断りのメールを送るときは、「どの案件を」「今回は発注しないのか」を先に明確にし、見積作成へのお礼を添えます。 他社に決めているなら、値引きの相談とも、まだ選考中とも読める書き方を避けましょう。
気になるのは、時間をかけてもらったことへの申し訳なさかもしれません。ただ、お詫びを長くするより、相手が続けている準備を止めてよいのかまで伝える方が、次の対応を判断してもらいやすくなります。
この記事では、発注する側が、受け取った見積もりを断る場面を扱います。自分が見積もりを提出し、値引きを求められている場合は値下げ依頼を断るメールをご覧ください。
ここで紹介する文例は、発注や着手を依頼していない段階を想定しています。すでに「この内容で進めてください」と伝えた場合や、費用のかかる調査等を依頼した場合は、断りメールだけで白紙に戻せると判断せず、依頼内容を確認して社内の購買・契約担当者へ相談してください。
この記事で分かること
- 断る連絡か、回答を待ってもらう連絡かの判断
- 他社決定・計画中止・継続取引先へのメール例文
- 再見積もりや商談を依頼していた場合の追加連絡
- 値下げを提案された後の返し方と送信前の確認
もくじ
まず「選定済み」と「検討中」を分ける
文章を整える前に、社内でどこまで決まっているかを確認します。担当者の希望だけで他社決定と書いたり、決まっているのに保留したりしないことが出発点です。
- 発注先が他社に決まった:今回は発注しない結論を伝えます。「金額がもう少し低ければ」など、社内で承認されていない再交渉は持ちかけません。
- 社内承認待ちで未決定:まだ回答できないことと、次の連絡日を伝えます。「今回は見送ります」と確定した断りにはしません。
- 計画そのものが中止になった:案件を実施しないことを伝えます。事実ではない「他社に決めました」という理由は作りません。
- 条件が変われば依頼したい:変更してほしい条件を相談します。再提案を望むなら、最終的な辞退と読める言葉を使わないようにします。
未決定で催促を受けたなら、例えば次のように返します。
ご提案について、社内で導入時期の確認を続けております。発注先はまだ決まっておらず、本日は結果をお伝えできません。水曜日の午後に、決定の有無を含めて改めてご連絡します。
曜日は実際に連絡できる日に直してください。「必ず決定する日」が読めない場合も、経過を報告する時点は分けて考えられます。取引先からの催促へ返す文例には、確認待ちの返信が含まれています。納期や提出物の文例を使う場合は、今回の「選定結果」へ対象を直します。
他社に決めたときの断りメール
以下は、備品の入れ替えを検討し、別の会社へ発注すると決まった場合の例です。案件名・宛名は実際のものに置き換え、普段の署名を付けてください。
件名:備品入れ替えのお見積もりへの回答
ご担当者様
お世話になっております。
備品入れ替えのお見積もりと、仕様についてのご説明をありがとうございました。社内で選定を終え、今回は別の会社へ発注することに決まりました。貴社への発注は見送ります。
比較に必要な資料をご準備いただいたところ、このようなお返事となり恐縮ですが、ご対応に感謝申し上げます。
「ご担当者様」は担当者名が分かるならその宛名へ変更します。見積番号や対象拠点があると案件を特定しやすい場合は、冒頭に加えます。相手が複数案件を担当しているなら、「先日の件」だけにしない方が明確です。
選んだ会社名・金額・比較表を、断るためだけに添える必要はありません。理由を説明する場合も、社内で外部に伝えてよいと確認した事実に絞ります。例えば納期が選定理由なら「今回必要な納入日に対応できる会社を選定しました」と補えますが、実際には関係しない理由を作らないようにします。
「予算が合わない」だけで終わらせない
価格が理由でも、選定を終えたなら「予算が合わず困っています」ではなく、発注しない結論まで書きます。相談中のように読める文面では、相手が金額を下げて再提案してよいか迷います。
- 避けたい例:「予算が厳しく、今回は難しいかもしれません。」
- 修正例:「予算を含めて検討し、今回は他社への発注を決定しました。追加のお見積もりはお願いしない予定です。」
逆に、安くなれば発注したい段階なら、断りではなく条件の相談として連絡します。「断った形にして値引きを待つ」という意図と文面のずれを残さないようにしましょう。
相手にお願いしたままの準備を整理する
断りメールの送信前に、直近のやり取りを読み返します。追加資料、再見積もり、デモ、訪問など、自分から依頼したものが残っていないでしょうか。結論とは別に、その扱いも相手へ知らせます。
再見積もりを頼んでいた場合
あわせて、先日お願いした数量変更後のお見積もりについても、ご用意いただく必要がなくなりました。こちらからお願いした後の変更となり、申し訳ございません。すでに作成に着手されている場合は、その状況をお知らせいただけますでしょうか。
作成や調査の費用について事前の取り決めがある場合は、それを確認して別途対応します。この一文を送っただけで、依頼済みの作業や費用の話がすべて終了するわけではありません。
商談や訪問の予定を入れていた場合
選定を終えたため、来週火曜日14時に予定していた追加説明のお打ち合わせも取りやめをお願いいたします。日程を確保いただいたところ恐縮ですが、お手元の予定をご確認いただけますでしょうか。
当日の訪問など、メールだけでは出発前に読まれないおそれがある場合は、普段の連絡手段で担当者へも知らせます。口頭で伝えた後は、対象の予定と日時をメールにも残します。いつ連絡するか迷う場合は返事のタイミングを決める考え方も参考にしてください。
計画中止・いつもの取引先では何を変えるか
計画自体を中止した場合
他社を選んだわけではないなら、理由もその事実に合わせます。再開の予定がないのに「時期を改めてお願いします」と約束する必要はありません。
ご用意いただいた備品入れ替えのお見積もりについて、ご連絡します。社内方針の変更により、今回の入れ替え計画を中止しました。このため、本件の発注は行いません。仕様の確認まで進めていただいたところ申し訳ありませんが、今回の検討を終了する旨をお伝えいたします。
継続取引中の会社へ、新しい案件だけ断る場合
「今後はお願いしません」と広く書かず、見送る対象を限定します。既存の発注も変えるのか、今回の見積案件だけなのかは、送る前に社内でそろえます。
今回ご提案いただいた備品入れ替えは、他社へ発注することになりました。本件は貴社への依頼を見送ります。なお、現在お願いしている月次点検の内容・日程に変更はありません。入れ替えについてもご検討いただき、ありがとうございました。
「変更はありません」は確認できた場合だけ添えます。今後も別件を相談したい気持ちが本当にあれば、その意向は伝えられますが、未定の次回発注をお礼の代わりに確約しないようにします。
値下げや再提案の連絡が来たら
すでに他社に決定していて選定をやり直さないなら、新しい条件の良し悪しを細かく評価するより、今回の検討は終わっていることを返します。
条件をご調整いただき、ありがとうございます。ただ、今回は発注先の選定を完了しており、追加のご提案を受けて再検討する予定はありません。これ以上お手間をおかけしないよう、本件の再見積もりはお控えいただけますと幸いです。
理由を詳しく尋ねられたときは、説明できる範囲を確認し、伝えられない比較情報をその場で約束しないようにします。「他社の資料を見せます」と応じず、「選定内容について、社外へお伝えできる範囲を確認します」と区切る選択肢もあります。
相手の反応は、これまでのやり取りや実際の条件によって変わります。例文は関係悪化を防ぐ保証ではなく、結論と対応範囲を読み取れるようにするための土台です。
最後は宛先・添付・未連絡先を確認する
送信前は敬語だけでなく、次の項目も見直してください。
- 宛先:各社へ個別に送る。別の見積依頼先がCCや転送履歴に入っていないか確認する
- 添付:他社の見積書や社内比較表を誤って付けていないか確認する
- 対象:断る案件名と、残す既存案件を取り違えていないか確認する
- 残っている依頼:再見積もり・追加説明・訪問等の扱いを伝えたか確認する
- 連絡漏れ:見積もりを依頼した会社の一覧と照合し、回答日を記録する
まずは「今回は何を発注しないか」を一文で書き、その後にお礼と、取りやめたい準備を足してみてください。書き換えた文面は文面チェッカーでも見直せます。会社名や金額などの機密情報は伏せて使い、社内承認や契約条件の確認は別に行いましょう。



